 | 「木靴の樹」の エルマンノ・オルミ 、「桜桃の味」のアッバス・キアロスタミ、「麦の穂をゆらす風」のケン・ローチと、みなカンヌ国際映画祭パルムドールの受賞経験を持つ世界の3人の巨匠が一堂に集った超豪華なオムニバス映画で、そんな夢のコラボレーションから生み出された話題の感動作です。 サッカー観戦に出かける少年たちと難民一家との運命の交錯を絶妙のタッチで描いた挿話をはじめ、各監督がお互いの持ち味を存分に発揮し、いずれも見応えのある作品に仕上がった。
オーストリア西部のインスブルック駅。飛行機が飛ばず、出張先からローマへ列車で帰ることになった初老の大学教授(カルロ・デッレ・ピアーネ)。チケットを手配してくれた相手先企業の女性秘書(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)に、知らず知らず淡い感情を抱いていた…。翌朝、列車はイタリアの小さな駅に停車した。太った中年女性(シルヴァーナ・ドゥ・サンティス)が乗り込んでくる。彼女に付き従う青年フィリッポ(フィリッポ・トロジャーノ)。彼は兵役義務の一環としてこの将軍の未亡人の手伝いを命じられたのだったが…。一方、ビュッフェでは、スコットランドからやって来た若者3人が興奮を隠せずにいた。愛する地元チーム、セルティックがチャンピオンズリーグの準々決勝に進出する快挙を成し遂げたのだ。彼らは、対ローマとのアウェー戦を応援するため、なけなしの金で入場券と乗車券を買いこの列車に乗り込んだのだったが…。
これはケン・ローチをはじめとした3人の監督の作品です、WOWOWOのケン・ローチ監督特集をやっていて三本続けて見ました。 これは一つのローマ行きの列車に乗り合わせた、人種や階級、文化的背景の異なる人々が織りなす3つのエピソードを、三人の監督が作り上げた感動の人生賛歌でした。 三つのお話それぞれに面白かったのですが、一番最後の゛切符゛を巡るお話が一番心に残りました、色々こちらも考えさせられるお話でした。 セルティック・ファンの三人組が切符を盗まれたお話なんですが、盗んだのがアルバニアから来た家族で、彼等も酷い扱いを受けながら、単身でローマに出稼ぎに来ている父親に会いに来ました。 三人組は陽気で明るく騒いでいて、切符を盗んだ少年に余ったサンドイッチをわけてあげます、彼等は全く気にもしていなかったのですがその少年は一緒にいる家族と大切そうに貰ったサンドイッチをわけます。 それをみた三人組は、彼等のおかれている状況を少しだけ考えます、彼等がどんなに大変な思いをしてこの電車に乗ったのかを・・・・。 やがて三人組の一人の切符が見つからなくてちょっとした騒ぎになり、さっきの少年がサンドイッチをあげた時に盗んだのではないかと思い、彼等の所へ行って問いただします、果たして三人組と少年たちの運命やいかに!! お勧めします、この映画を観終わった後にあなたは爽やかな感動に包まれるかもしれません、それにしても中村のいる「セルティック」ってスコットランドでは凄い人気なんですね・・・。
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