 | 地球の温暖化とともに、年々その姿を失いつつある白い惑星、北極。この「ホワイト・プラネット」は消滅の危機にあるこの地で、生存をかけて必死に生きる動物たちの姿を追った、感動のドキュメンタリーです。雰囲気的には「皇帝ペンギン」や「WATARIDORI」といった、優れたドキュメンタリーに似ていたかな、でも北極の美しさが前面に押し出されていて、その映像の美しさは群を抜いていたかもしれません。 撮影はマイナス50度という過酷な環境のなかで行われ、まさに命がけの製作となりましたが、そのお陰で美しく荘厳なありのままの大自然の姿を、あますところなく捉えているように感じました。 登場するのは、ホッキョクグマやアザラシ、クジラやイッカクやカリブー(トナカイ)など、生息数のわずかな貴重な動物たち。その生命力はきっと、観ている僕達に大きな感動を与えてくれます。 監督は、多くのサイエンス番組を制作するティエリー・ラゴベールと、ティエリー・ピアンタニダ。ナレーションを世界的な冒険家、ジャン=ルイ・エティエンヌがやっていて、動物たちの行動を時にコミカルに、時にドラマティックに語ってくれています。
白い世界が広がる、北極の冬。メスのホッキョクグマは巣穴にこもり、2頭のコグマを出産した。3月、北極に春が近づくと、母グマとコグマは外へ出てくる。氷原では、アザラシの群れが子育てに忙しい。わずかなエサを探すカリブーは、北へ旅立つ大行進を開始した。6月、夏の訪れとともに、伝説のクジラ、イッカクが姿を現した。氷の裂け目を縫って泳ぐのは、ホッキョククジラたち。やがて短い夏が終わり、北極は再び厚い氷に覆われていく。
このドキュメンタリーもとても面白かったです、「皇帝ペンギン」なんかもそうですが最近のドキュメンタリーは映像も物凄くキレイだし、とてもダイナミックに被写体を捉えていますね。 ホッキョクグマの母親と双子の子供のお話がメインといった感じでしたが、他にもカリブー(トナカイ)が大移動をするとか、図鑑でしかお目にかかれないような"イッカク"などの動物達に、会う事ができます。 そして何よりも氷河!!この映像は凄かったです、現在は温暖化で小さくなってきている事も言っていましたが、本当にダイナミックで躍動感に溢れていました、この映像美は凄かったです。 「皇帝ペンギン」も優れた作品でしたが、少しナレーションが煩く感じることもありました。 ところがこの「ホワイト・プラネット」は、余計なセリフは極力少なくしてくれたのか、煩わしく感じる事は殆どありませんでした。 それとこれもナレーションが「皇帝ペンギン」と同じくフランス語でありましたが、優れたドキュメンタリーのナレーションは"フランス語"にしよう、というぐらい作品にマッチしていました。 これからは、「ドキュメンタリーのナレーションは、フランス語にしよう」と言った風潮が、出てくるかもしれませんね。 お勧めします、地球を大切にしようという気持ちが自然と生まれてくる映画でした、映像も素晴らしく美しかったです。
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