 | 「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」のスティーヴン・スピルバーグ監督が、1972年のミュンヘン・オリンピックで起きた、パレスチナ・ゲリラによるイスラエル選手殺害事件と、その後のイスラエル暗殺部隊による報復の過程をリアルかつ緊迫感のあるタッチで描いた衝撃の作品です。 原作は、暗殺部隊の元メンバーの告白を基にしたノンフィクション『標的(ターゲット)は11人 モサド暗殺チームの記録』だとか。主演は「ハルク」「トロイ」などののエリック・バナです、6代目ジェームス・ボンドのダニエル・クレイグ。「パイレーツ・オブ・キャリビアン シリーズ」や「シャイン」のカメレオン俳優の一人、ジェフリー・ラッシュ も出演しています。
1972年9月5日未明、ミュンヘン・オリンピック開催中、武装したパレスチナのテロリスト集団“黒い九月”がイスラエルの選手村を襲撃、最終的に人質となったイスラエル選手団の11名全員が犠牲となる悲劇が起きた。これを受けてイスラエル政府は犠牲者数と同じ11名のパレスチナ幹部の暗殺を決定、諜報機関“モサド”の精鋭5人による暗殺チームを秘密裏に組織する。チームのリーダーに抜擢されたアヴナー(エリック・バナ)は祖国と愛する家族のためエフライム(ジェフリー・ラッシュ )を介して、車輌のスペシャリスト、スティーヴ(ダニエル・クレイグ )、後処理専門のカール(キアラン・ハインズ )、爆弾製造のロバート(マチュー・カソヴィッツ )、文書偽造を務めるハンス(ハンス・ジシュラー )の4人の仲間と共に、ヨーロッパ中に点在するターゲットを確実に仕留めるべく冷酷な任務の遂行にあたるのだが…。
まずこの事件が実話に基づくノン・フィクションだと言う事に、驚かされますね、事件の事や”ブラック・セプテンバー”なんかのことは聞いた事はありましたが。 アヴナーたち5人が、国家への忠誠心から仕事を冷徹にこなしていく一方、家族への愛や暴力の応酬から生まれる恐怖などが印象に残りました。 人間的な側面も一緒に描きながら、本当の世界平和とはいったい、なんなのだろうかと考えさせられます、また主人公アヴナー役のエリック・バナの悩みは観ている僕等の悩みであり恐怖なんですよね。 しかしエリック・バナは相変わらずカッチョよかったですが、演技力もありましたね、スティーヴ役の6代目ジェームス・ボンドのダニエル・クレイグも、目立たない役だったけどカッコ良かったです。 ただこの映画は焼くから”オスカー最有力”とか映画賞にノミネートされていましたが、主だった賞は一つも獲得出来ませんでしたね、オスカーでも嫌になるほど「ミュニック」って聞いたんですけどねー。 きっと長い割にはあまりまとまっているとは思えない本編と、イスラエルやパレスチナの情勢も気になったのかな?? ともあれ良くできた映画である事は間違いないと思います、細かいところをゴタゴタ言わなければ、エリック・バナやジェフリー・ラッシュの演技を見ているだけでも楽しいです、お勧めします。 |