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「ブロークン・フラワーズ」をお勧めします。

ビル・マーレイは、完全復活しましたよね。

画像:brokenflowers01.jpg説明
『ストレンジャー・ザン・パラダイス』や『ナイト・オン・ザ・プラネット』などで、日本でも人気の高い映画作家ジム・ジャームッシュが、ビル・マーレイを主演に迎えて贈るチャーミングな大人のドラマです。
いるのかいないのか分からない自分の息子を探して旅に出るかつての色男を、お得意のポーカーフェイスで演じきったビル・マーレイのとぼけた空気は、ジャームッシュのロード・ムービーの哀しみを帯びたユーモアにとてもよくあっていました。
中年男の哀愁を感じさせる極上の人生ドラマは、見事カンヌ映画祭審査員特別大賞(グランプリ)に輝きました。ドン・ジョンストンの旅に彩りを添える、主人公の元恋人役でシャロン・ストーン、ジェシカ・ラングら豪華女優陣が登場しています。おせっかいな親友ウィンストンを演じたジェフリー・ライトも、さすがの存在感をしめしていました。
無味乾燥な毎日から腰を上げて、旅に出た主人公がたどり着いた先とは?


 かつては多くの女性と恋愛を楽しんだ元プレイボーイのドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)は、中年となった現在も勝手気ままな独身生活を送る日々。そんなドンに恋人のシェリー(ジュリー・デルピー )も愛想を尽かして出ていった。そこへ、差出人不明のピンクの手紙が届く。便せんには“あなたと別れて20年、あなたの息子はもうすぐ19歳になります”と書かれていた。それを聞いた親友のウィンストン(ジェフリー・ライト )は、お節介にもドンが当時付き合っていた女性たちを訪ねて回る旅を段取りしてしまう。そして、気乗りのしないドンを強引に息子探しの旅へと送り出すのだった。


ジム・ジャームッシュらしいロード・ムービーでした、いままでとは少し雰囲気が違ったかなぁという程度、相変わらずトボけた味わいでいいですよね、セリフも相変わらず少なかったし。セリフが少ないと、映像に集中できていいです。
少し乾いた感じの映像や、場面と場面のつなぎ方もジャームッシュ監督らしかったです。
やっぱりジャームッシュの人脈は凄いですね、いきなり最初にドン(ビル・マーレイ)に愛想をつかせて出ていくシェリーは、ジュリー・デルピーに似ているなと思ったらそうだったし。クロエ・セヴィニーもどーでもいいような役ででてましたね、主役はお気に入りのビル・マーレイだったし、ナルニアの白の魔女ティルダ・スウィントンも髪の毛黒くしてちょっとやさぐれた感じで出ていました、全然いつもと雰囲気違っていました。
誰かがレビューでいってました、お節介なウィンストン役にはジェフリー・ライトじゃなくて、ロベルト・ベニーニ(ジャームッシュのお気に入りの一人)にしても良かったと。
僕はジェフリー・ライトで良かったと思いますよ、最初はアイス・キューブに似ているなと思いましたが、「シリアナ」や「 D-TOX 」とは全く雰囲気が違っていて、また新たな"カメレオン俳優"の誕生だと思いました。
ビル・マーレイって最近は完全に復活しましたね、昔はそんなにカッコイイとは思いませんでしたがいまはカッコイイと思います、「ビル・マーレイがドン・ファン」なんて思いましたが、昔よりも年とった今の方が確実に美しいです。
ドン・ジョンストンなんて紛らわしい名前わざと付けるから、行く先々で"ドン・ジョンソン??"なんて若い娘達に言われます、ロリータなんて名前の娘もいてシャロン・ストーンの変わりにヌードを披露してくれます。
ラスト近くにドンが、自分の息子なんじゃないかと思う子に助言として、「過去はもう終わってしまったが、未来はどうにでもなる。つまり、大事なのは 今なんだ」と言います。
おそらくこれは永く当てのない旅をしてきたことと、自分に言いきかせた言葉だったのだと思います、大きな子供はこうやって大人への階段を登って行くんですね・・・。
ナカナカ味わい深いロード・ムービーでした、息子とその母を探す旅が自分探しのような旅へと変わって行きました、ちょっとスパイスの効いたコメディ・ロードムービーでした、お勧めします。


この作品でビル・マーレイを気に入った人、そんなアナタには「 恋はデジャ・ブ」か「知らなすぎた男 」をお勧めします。