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「スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと」をお勧めします。

パス・ヴェガの魅力が、満喫できます!!

画像:spanglish012.jpg説明
人種のるつぼと呼ばれるアメリカで、特にヒスパニック系が集まるロサンゼルスを舞台に、心温まる家族の物語が生まれました。
主人公は、強いスペイン語なまりの英語、スパングリッシュを話すフロールですが、英語で進むストーリーの中で彼女が表すのはまさに言葉を超えて、身を持って愛を教える母親像です。
家族関係、夫婦関係とともに、ジョンとフロールの間に生まれる微妙な恋愛感情と、子を持つ親としての潔い線引きもすがすがしいです。
スペインの人気女優、パス・ヴェガは本作がハリウッド・デビュー作となります、アルモドバルの「トーク・トゥ・ハー」や「carmen.カルメン」も良かったですね。善良を絵に描いたようなジョンにアダム・サンドラー、意外とマジメに演じていて面白かったですよ。人はいいが無神経なデボラにティア・レオーニが扮し、妙に一方通行な夫婦関係を演じています。監督は、『恋愛小説家』のジェームズ・L・ブルックスが担当しています。


 夫に先立たれて故郷のメキシコを離れ、愛娘クリスティーナ(シェルビー・ブルース)とLAに移り住んだシングルマザーのフロール(パス・ヴェガ)。英語を話せないフロールだが、裕福な白人たちのクラスキー家で家政婦になる。同家は前途有望なオーナー・シェフのジョン(アダム・サンドラー)と専業主婦デボラ(ティア・レオーニ)、バーニー(サラ・スティール)ら子供2人、祖母エヴェリン(クロリス・リーチマン)という5人家族だった。一見明るく幸せそうな一家だが、実は様々な問題を抱えてぎくしゃくしていた。やがて一家は夏を別荘で過ごすことになり、フロールも娘と別荘へ。そこでデボラは礼儀正しいクリスティーナを気に入り、バーニーを差し置いて彼女の世話を焼き……。




この「スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと」、思ったよりもずっと面白い映画でした、こんなにいい映画になるとは思ってもみませんでした。
まずこの映画がハリウッド・デビュー作となったパス・ヴェガ、彼女は非常に良かったし上手かったですね、それがこの映画の大成功に繋がっているのは間違いありません。
「 carmen.カルメン 」の時も情熱的で熱演していたと思いますが、こんなに凄い演技力があるとは思っていませんでした、本当に力強く娘を愛する太陽のように明るくて暖かく、力強くて繊細なお母さんを情熱的に演じていました。
ティア・レオーニは悪人ではないけど少し弱い母親役を好演していますが、このティア・レオーニは「 マンハッタン・シンデレラ・ストーリー 」や「プリティ・リーグ」の頃から見ていますが、「 さよなら、さよならハリウッド 」以降何かが吹っ切れたようにいいですよね、ここでもいままでのイメージを覆すような演技を見せてくれています、それが「ディック&ジェーン 復讐は最高!」のハッチャケぶりに繋がっていたんでしょう。
アダム・サンドラーも良かったですね、「 50回目のファースト・キス」でのアダム・サンドラーも良かったけど、ドタバタやギャグをしなくてもおかしい演技が出来るというのはいいですね。
クリスティーナ役のシェルビー・ブルースも良かったです、母の賢さや強さなど全てを理解しながらも、思春期ゆえに背伸びをしてママのフロール(パス・ヴェガ)を悩ませる娘を、とても利発そうに演じています。
“スパングリッシュ”とは、ヒスパニック系の人々によって話されるスパニッシュとイングリッシュが入り混じった言葉のことですが、そんな暮らしの中で逞しく生きているフロールやクリスティーナ親子の事をさしているようにも思えます。
とてもいい映画でした、見た後も爽やかな余韻に浸れる映画だったように思えます、お勧めします。