 | 1970年代に「ザ・チャイルド」でセンセーションを巻き起こした巨匠ナルシソ・イパニエス=セラドールが、マテオ・ヒル(「海を飛ぶ夢」脚本)、エンリケ・ウルビッツ(「ナインス・ゲート」脚本)、ジャウマ・バラゲロ(「ダークネス」監督)らスペインの新鋭監督を集めテレビ放送用に計6作品を制作したホラー連作プロジェクトです。スペイン版“マスター・オブ・ホラー”というべき話題のプロジェクトです、結構怖いって言う人多かったですね。僕はあんまり怖く感じませんでしたが、どの作品もなかなかおもしろかっ他です。 「悪魔の管理人」「エル・タロット」、「クリスマス・テイル」「産婦人科」、「ベビー・ルーム」「リアル・フレンド」の6作品ありますが、僕のお勧めは「悪魔の管理人」と「エル・タロット」です。 まず「悪魔の管理人」から。 新居を探しているが、なかなかこれという物件に巡り合えないでいる若夫婦のクララ(マカレナ・ゴメス3)とマリオ(アドリア・コヤド)。そんな中、マリオは広告で見た物件を見に行こうと、クララと共に降りしきる雨の中を現地へ急ぐ。だが、ようやくたどり着いたその物件は、まるで廃墟のような場所にある不気味な建物だった。管理人(ヌリア・ゴンザレス)の女性によると、この辺りは大規模な再開発が予定されており、今は廃墟のようだがすぐに便利がよくなるという。躊躇する夫婦を見て、彼女は開発前で値段も安い今こそが買い時だ、と熱心に勧めるのだが…。 結構管理人が"ジェイソン"みたいにシブとくていいです、サイコ・ホラーにも近いですね。 もう一つは「エル・タロット」です。 年老いた作家のトマス(ホルディ・ダウデール)は、生まれ育った海辺の町へとやってきた。だが数十年ぶりに訪れる故郷はすっかり観光地となり、懐かしい静かな町はどこにもない。旧友と再会したトマスは、ふと少年時代の記憶に残る丘の上の家のことを訪ねる。友人によると、その家は現在では廃屋になっているという。少年時代、その家に謎の美女が住むという噂を聞いて確かめに行ったトマス((少年時代):フアン・ホセ・バイェスタ)は、噂の女性・モイラ(ナタリア・ミヤン)と知り合うことになった。美しい年上の彼女に夢中になるトマスだったが、彼女は淫らな女として住民から軽蔑されていた…。 流石に「海を飛ぶ夢」などアレハンドロ・アメナーバル監督とのコンビでヒットを飛ばす俊英脚本家、M・ヒルが監督を手がけただけありましたね。 ホラーなんだけど、どこかちょっと悲しいというか寂しいというか、不思議な余韻を残してくれています。 ほかの作品も中々でした、お勧めします。 |