 | 「オール・アバウト・マイ・マザー」などで日本でもお馴染みの、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督が描く、ある愛の物語です。アカデミーの脚本賞やゴールデン・グローブ賞外国語映画賞など、多数の賞を獲得した作品です。 病室のベッドに横たわる若くて美しい女性アリシア。彼女は4年前に交通事故に遭い、以来昏睡状態に陥ったまま一度も目覚めることはなかった。看護士のベニグノは4年間彼女を世話し続けるとともに、決して応えてくれることのない相手に向かって毎日語り続けていた。一方、女闘牛士のリディアもまた競技中の事故で昏睡状態に陥っている。彼女の恋人マルコは突然の事故に動転し悲嘆にくれていた。そんなベニグノとマルコは同じクリニックで顔を合わすうちいつしか言葉を交わすようになり、互いの境遇を語り合う中で次第に友情を深めていくのだったが・・・。 一見ベニグノの愛は無償の愛でとても美しく思えました、しかし実際にはかなり間違ったと言うかかなり屈折した愛なのでしょう。しかし彼にはそんなことは関係なかったのでしょう、いつの間にかベニグノの"狂気の愛"を応援している自分がいました。 だから彼がある事件を起こした時は「嘘だろ?」と思いました、アルモドバル監督にストーリーを変えさせてやりたい気持ちで一杯でした。 色々と批判も多かったですね、「この監督は、芸術ぶって映画を作っているけど、相変わらず下品ですねー。いくらお上品ぶっていても、彼の下品な作風の臭さが、プンプン匂ってくるようで・・・」とか、「とにかく下品ですよ。この下品さを下品と思わず、新鮮だと勘違いする人がいる」とか。 映画はどう感じようと自由なはず、確かに「オール・アバウト・マイ・マザー」は僕も少しちょっと上品ではないかなぁと感じました。でもこの作品にはそんな感情は持たなかったカナ、そう感じた人は前作の想いを引きずっていてこの映画を観たか、自分をさも映画がわかっているんだよとでも言いたいんだろうな。 別に上品ぶっていたとかは感じませんでした、でも少しお下品かな? この映画の最後のシーンが、僕の救いになりました。 皆さんも是非ご覧になってみてはいかがですか、不思議な余韻に浸される映画です、お勧めします。 |