 | 「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」「ゾンビ」「死霊のえじき」「ランド・オブ・ザ・デッド」に続くシリーズ第5作。登場人物の一部がビデオ撮影した映像を中心に構成するという、シリーズ初のドキュメンタリー風演出がネットの時代にふさわしく、生ける屍=ゾンビの迫力や、その出現に驚き戸惑う人々のリアリティを高め、緊迫感たっぷり。原語ではクエンティン・タランティーノ、スティーヴン・キング、ギレルモ・デル・トロら、ロメロ・ファンの有名人たちがノー・クレジットでそれぞれニュースの声を演じたというのも話題だ。
ペンシルベニア州。ジェイソンら映画学科の学生たちが卒業制作のために山奥でホラー映画を撮影していると、ラジオから世界中で遺体が生き返り、人間たちを襲いだしたという衝撃的なニュースが。そしてジェイソンたちも本当に蘇った死者たちに襲われ、懸命になって逃げ出すことに。マスコミが混乱する一方、ネット上の動画共有サイトではゾンビの被害を撮影した映像が次々とアップされていく。ジェイソンたちは生き残れるのか……!?
ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロが放つサバイバル・ホラーです、世界各地で死者が蘇り人間を襲っているというニュースを聞いた映画撮影中の学生グループが、様々なメディアの情報が錯綜する中で迫り来る終末的惨状を目の当たりにするさまを、主人公たちの主観撮影によって臨場感あふれるドキュメンタリー・タッチで描いていました。
10月ペンシルヴェニア州。ジョシュ・クローズ演じるジェイソンやミシェル・モーガン演じるデブラら学生グループは、映画学科の卒業制作のため山奥でホラー映画を撮影。 その時ラジオから世界中で死体が息を吹き返し人間たちを襲うという衝撃的なニュースが、ジェイソンたちは山を下りると本当に蘇った死者が人を襲う戦慄の光景を目撃し、メディアは混乱し事態は沈静化に向かっていると虚偽の報道を繰り返す。 一方インターネット上の動画共有サイトでは断片的ながら凄惨な現場の映像が次々に流されていた、そこでジェイソンたちはこの惨劇をビデオカメラで記録して後世に伝えようと身の危険が迫る状況下で撮影を始めるのだが・・・。
「ゾンビ」の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督による《デッド》シリーズ第5作です、世界各地で人々がゾンビに襲われだす中で若者たちが挑む脱出行をドキュメンタリー風に描いていました、ロメロの『デッド』映画に欠かせない現代社会への痛烈な批判とともに今回は映画界を闊歩する“ハンディ・カメラ”による映画、ちゃんと現代の“ネット社会”に頼る人々への批判も見てとれましたが今までの彼のゾンビ映画特有の社会批判より、最近流行っている“ハンディ・カメラでゾンビ映画はこうやって撮れ”というような映画でした。 ホラー映画を制作中の学生たちが突然よみがえった死者に襲われるという危機的状況下でも、カメラを回し続ける様子を臨場感あふれるビデオ映像で見せるというお話で、ゾンビ映画のブレア・ウイッチ版のような感じだがCAMでの撮影で臨場感を出しながらも、カメラブレは少なく見やすいくて何よりなんでもありの現状のゾンビ映画に対しこれがゾンビ映画だというのを見せ付けるかのような内容が素晴らしいです。
それを最近の流行りのハンディカメラで撮るというなんとも皮肉っぽい手法も良かったです、クエンティン・タランティーノやスティーヴン・キングにギレルモ・デル・トロら、ロメロ・ファンの有名人たちがノー・クレジットでそれぞれニュースの声を演じたのも話題でした。
自衛している人間達と映像の処理やガソリンや武器に食料を分けてもらいデボラの家に向かったが、手遅れで弟や母を殺害頼りになるはずの州兵に殆ど全ての武器を奪われて途方に暮れた彼らでした、一縷の望みを抱いて要塞のような豪邸のジェイソンの友達リドリーとフランシーンの家にたどり着きますが・・・。
前作の『ランド・オブ・ザ・デッド』で他の作品とは全く違ったアプローチでゾンビの進化を見せてくれたロメロ、 今回はゾンビの進化というよりはゾンビよりもハンディ全盛の今のホラー映画に対するロメロの挑戦を感じました。
ラスト・カットも素晴らしかったです、お勧めというようは『お前ら観ろ』と言いたいです、お勧めします。
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