 | この作品は1962年のもので、モノクロのフランス映画です。オスカーの外国語映画賞も受賞しました、ずっと観たい作品でしたがなかなか出会えず、最近やっと出会えました。 フランスの作家ベルナール・エシャスリオーの小説「ビル・ダブレの日曜日」を、映像化したものだそうです。 パイロットだったピエールは戦争で飛行機から墜落して、痛手を負って記憶喪失となり、小さな田舎町で看護婦のマドレーヌと暮らしていた。ピエールの毎日はあてもなく森を散歩したり、数少ない彼の理解者である芸術家のカルロスの仕事をしている。 そんな時に彼の前に、父親に見放された12歳の少女が現れる。名前はフランソワーズ、修道院ではそう呼ばれていた。 日曜日に寄宿舎に立ち寄ったピエールは、面会に来た父親だと思われて、それから二人は日曜ごとに湖畔で無邪気な逢引を重ねるになる。 しかし、ピエールを愛しているマドレーヌやピエールを変質者扱いする、マドレーヌの友達たちがふたりを引き離そうとして・・・。 この物語のただひたすらな”純粋”さに、とても感動しました。「私がお母さんのかわりになってあげる。」「私が18になったら、あなたはまだ37だから結婚しましょう・・・」といった会話が強く心に残りました。 最近は流行っていないのかな、「純愛」って言葉がピッタリと当てはまる映画です、「失楽園」や不純な恋愛ばかり追っている人は是非お勧めします。 肉体を超えたふたりの恋の清らかさが、みずみずしいモノクロの映像とともに忘れ難い作品です。是非この一編、ご覧になってはいかがですか、お勧めします。 |