 | 「ブギーナイツ」「マグノリア」の鬼才ポール・トーマス・アンダーソンが、独創的な映像魔術を駆使して放った衝撃的かつパワフルな傑作でした。 主人公が一心不乱にひとり黙々と採掘に臨む様子を、台詞抜きで一気に見せ切ってしまう大胆不敵なオープニング、轟音と共に大地を突き破って石油が天高く噴出する場面の演出は何とも圧巻。「マイ・レフトフット」に続いて2度目の受賞となったアカデミー賞以外でも主演男優賞を独占したダニエル・デイ=ルイスの熱演、重低音の効いたジョニー・グリーンウッドの革新的な音楽など、全編見どころの詰まった必見作でした。
20世紀初頭のカリフォルニア。一攫千金を夢見る山師ダニエル(ダニエル・デイ=ルイス)は、某所に石油が眠っているという情報を入手すると、幼い息子のH・W(ディロン・フレイジャー)と共にすかさず現地に乗り込んで安価であたりの土地を買い占め、石油採掘事業に着手。やがて彼の夢は遂に実って油田を掘り当てることに成功し、ダニエルは莫大な富と権力を手に入れる。しかし次第に彼は、その地の住民たちの絶大な信頼を得ている狂信的牧師イーライ(ポール・ダノ)と激しく対立するようになり……。
「マグノリア」「パンチドランク・ラブ」のポール・トーマス・アンダーソン監督が名優ダニエル・デイ=ルイスを主演に迎え、石油を掘り当てアメリカンドリームを実現した男の欲望と裏切りの人生模様を骨太に描く一大叙事詩です、原作はシカゴの精肉業界の実態をあぶりだした『ジャングル』などで知られる社会派作家アプトン・シンクレアが27年に発表した『石油!』。
20世紀初頭。一攫千金を夢見る山師の男ダニエル・デイ=ルイス演じるダニエル・プレインヴューは、孤児を自分の息子ディロン・フレイジャー演じるH.W.として連れ歩き、彼はある日ポール・ダノ演じるポールという青年から自分の故郷の土地に油田があるはずと西部の町リトル・ボストンへ。 すぐさま土地の買い占めに乗り出すがそんな中ポールの双子の兄弟でカリスマ牧師(やはり)ポール・ダノ演じるイーライはダニエルへの警戒を強めていきます・・・。
ダニエル・デイ・ルイスが本作でアカデミー賞の最優秀主演男優賞や他にも沢山の映画賞に輝きましたね、もっとダニエル・デイ・ルイス1人の作品で彼のオーバー・アクションの1人舞台かと思っていましたが、思っていたよりも愛憎溢れる人間ドラマに仕上がっていて思っていたよりもずっと面白かったです。
初めは情熱を持っていた金を採掘していたダニエルでしたがいつの間にか“石油屋”に成り下がってしまい、ポール・ダノ演じるポールに言われた場所で石油の痕跡を見つけ土地を買い占めますが油井で小さなアクシデントが重なり、やがて油井で火災事故が起こりH・Wは耳が聴こえなくなりダニエルはカリスマ神父イーライを『祈りに来なかった偽神父』と罵ります、すると腹違いのダニエルの弟ケヴィン・J・オコナーが現れてやがてドラマはイーライとダニエルを中心に動いて行きます。
ポール・ダノが思ったよりもしっかりとポールとイーライの双子の兄弟を演じていてビックリ、『ガール・ネクスト・ドア』で初めて見たのですが『リトル・ミス・サンシャイン』やこの映画での演技を見ると、すっかりコメディ俳優から性格俳優に生まれ変わっていて本当にイーライ神父の演技には驚かされました。
この映画『ゼアー・ウィル・ビィ・ブラッド』もダニエル・デイ・ルイスだけのもっとつまらない映画だと思ったら、結構誰が良い悪いでは片付けられない 物語で面白かったです、流石にポール・トーマス・アンダーソンだと思いました、お勧めします。 |