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「魍魎の匣」をお勧めします。

阿部ちゃんと堤真一に椎名桔平、いい組み合わせでした。

画像:mouryounohako.jpg説明
日本史や古典、怪談・妖怪などに造詣が深い京極の代表作の1つである《京極堂(百鬼夜行)》シリーズから、第49回日本推理作家協会賞に輝くシリーズ第2作を映画化したのが本作です。
連続美少女殺人事件に暗躍する謎の教団、警察が追う巨大なハコ型建物という3つのプロットが最終的に1つの点で結ばれていく壮大な展開を、阿部ちゃんと堤真一に椎名桔平ら豪華キャストの競演で描き出しています。中国・上海での本格ロケ撮影など、ダイナミックな工夫をこらしてにぎやかに映像化しています、監督は「クライマーズ・ハイ」の原田眞人。


1952年(昭和27年)。探偵の榎木津(阿部寛)は元映画女優の陽子(黒木瞳)から、失踪した彼女の娘、加菜子(寺島咲)の捜索を依頼される。同じ頃、作家の関口(椎名桔平)は少女連続殺人事件を調査するうち、ある新興宗教団体を怪しがるが、同団体では信者が10人も失踪していた。少女連続殺人事件を担当する青木刑事(堀部圭亮)はやがて、加菜子が電車に轢かれて瀕死の重傷を負った現場に遭遇する。そして古書店《京極堂》の主人である陰陽師、中禅寺(堤真一)は、これら3つの難事件の解決に挑む。



“憑物落とし”の京極堂こと中禅寺秋彦が奇怪な難事件に挑む、京極夏彦原作“京極堂シリーズ”の映画化第2弾で主演は前作「姑獲鳥の夏」に引き続き堤真一が担当、監督は「狗神」「バウンス ko GALS」の原田眞人でした、一見バラバラな不可解な3つの事件に隠された“匣(ハコ)”の謎とは果たして・・・。

終戦から7年後の1952年、阿部寛演じる“霊感探偵”榎木津礼二郎は元映画女優の黒木瞳演じる柚木陽子から失踪した娘寺島咲演じる加菜子の捜索を依頼、同じ頃売れない作家の椎名桔平演じる関口巽は『月刊實録犯罪』の記者マギー演じる鳥口に少女バラバラ連続殺人事件の記事を任され、若手記者田中麗奈演じる中禅寺敦子と共に新興宗教“深秘御筥教”への潜入取材に。
謹慎中の宮迫博之演じる木場刑事の後輩で連続殺人事件を担当する堀部圭亮演じる青木刑事は、駅のホームで加菜子が瀕死の重傷を負った現場に遭遇し加菜子は巨大なハコ型屋敷に住む高名な柄本明演じる美馬坂医学教授のもとへ。
難解な3つの事件は敦子の兄にして古書店“京極堂”主人堤真一演じる中禅寺秋彦のもとへと・・・。

いきなり阿部ちゃんとクドカンの戦時中の映像から始まったので映画を間違えたのかと思いました、荒川良々が“霊感探偵”の阿部ちゃんの助手の和虎を好演していて笑えましたが良々はいつの間にかおかしい役では無くても面白くなりましたね、沢山の『第三の男』の映画の子供のポスター貼りがポスターを貼る中ジョゼフ・コットンよろしく登場する椎名桔平も面白かったですし、いかにも怪しげで何かやらかしそうななクドカン演じる作家の久保竣公先生も段々と正体が分かってきます。

汚れた富を奪う深秘御筥教が行う『汚れ封じ御筥おさめ』もインチキ臭いですがそれがこの物語の鍵になります、主役の京極堂こと神主で古本屋で陰陽師の中禅寺秋彦を演じる堤真一が開始から50分近く出てこなかったからどうしたのかと思いました、が出てくるなり豊富な知識や経験をフルに駆使して色々な問題や事件を次々と解決していく様は気分爽快でした、なにより堤真一に阿部ちゃんに椎名桔平に木場刑事の宮迫博之に青木刑事の堀部圭亮の5人がどんな関係で繋がっているのかに興味が湧きます。

実は京極堂は戦時中に美馬坂教授と繋がりがあり陽子や加奈子の秘密も明らかになってきます、果たしてこの3つの事件と彼ら京極堂に関口に榎津に木場と青木刑事5人はどう繋がっているのか、久保竣公は本当に少女バラバラ殺人事件の犯人でその目的と美馬坂教授との関係は・・・。

京極堂夫人と関口夫人にそれぞれ清水美砂と篠原涼子がやっているのも面白かったですし、夫人二人のヒソヒソ話とラストのシーンも印象的で続編(正確にはこれも続編ですが)が見たくなりました、堤真一の説得力ある演技には何時もの事ながら驚かされます、お勧めします。