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「プロヴァンスの贈りもの」●をお勧めします。

ドリ・スコのラブ・ストーリー、最高でした!!

画像:provanseImage069.jpg説明
「南仏プロヴァンスの12か月」で一躍世界中にプロヴァンス・ブームを巻き起こしたピーター・メイルの原作小説を、実は彼とは1970年代にロンドンの広告業界で共に仕事をした30年来の友人、リドリー・スコット監督が映画化しました。
少年時代の思い出深い同地で新たな人生の真実を見出す主人公を、同監督と「グラディエーター」「アメリカン・ギャングスター」でも組んだラッセル・クロウが軽妙に好演、本作に続く「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」で第80回アカデミー主演女優賞に見事に輝いた、マリオン・コティヤールもとても魅力的でした。


 ロンドンの金融界で豪腕トレーダーとして多忙な毎日を送るマックス(ラッセル・クロウ)。そんな彼のもとに、最近はすっかり疎遠にしていたヘンリーおじさん(アルバート・フィニー)の訃報が届き、マックスは、少年時代の思い出深い、懐かしい南仏プロヴァンスの地を久しぶりに再訪する。唯一の遺産相続人であるマックスは、亡きおじがワイン造りに情熱を注いだぶどう園を売却処分するつもりでいたが、その地で彼は、さまざまな思いがけない人や出来事と遭遇して心が揺れ……。



郷愁溢れる情景の南フランスを舞台に贈るラブ・ロマンスです、『南仏プロヴァンスの12か月』で世界的なプロヴァンス・ブームを築いた立役者ピーター・メイルの同名小説を、彼の親友でもあるリドリー・スコット監督がラッセル・クロウを再び主演に迎えて映画化したスローライフ・ムービーです。
一人のやり手ビジネスマンが思い出のぶどう園を訪れたことから人生を見つめ直す姿と、運命的に出会った女性との恋の行方を描いていました、共演に「エディット・ピアフ」のオスカー女優マリオン・コティヤールやアルバート・フィニーにアビー・コーニッシュなど。

フレディ・ハイモア演じる少年マックスは毎年夏になると南仏プロヴァンスで、アルバート・フィニー演じるヘンリーおじさんとおじさんのシャトーとぶどう園で過ごしていました。
時は経ちマックスはロンドンの金融界で豪腕トレーダーとして多忙な日々、そんな彼にある時10年も疎遠にしていたおじさんが亡くなったとの報せが届き遺産相続者となったマックス、全て売却するつもりでプロヴァンスへ向かいましたがシャトーに来るとあの頃の記憶が次々と甦ります。
心が揺れて地元のレストランを経営するマリオン・コティヤール演じるファニーと出逢い、情熱的に惹かれ合っていくマックスでしたが・・・。

ドリ・スコ巨匠には珍しい“ロマンチックな大人のラブストーリー”でしたね、ドリ・スコって色々なジャンルの作品を作れるある種の天才ですがラブストーリーはらしくないというか、「この人こんな素晴らしいラブ・ストーリー撮る才能あったんだ」あらためてと思わされた作品でもありました。

意外といえば主人公をオスカー俳優のラッセル・クロウが楽しそうに演じていることです、そして舞台が南仏のプロヴァンスという事なんですがコレがまた写真のような美しい風景で勿論ワインがらみの話、それも“ブティック・ワイン(シャトー名や系図もないのに、ワインの愛好家の間で莫大な値がついている希少ワインのことだそうです)”がとりもつ、マリオン・コティヤールとの大人の恋物語を散りばめているんですから。

このマリオン・コティヤールがオスカー穫ったからなのかまた美しい、一度の離婚歴があって美しいけど男性不信だと噂されるファニー・シュナルをもの凄く自然で溌剌と演じていました、それにヘンリーの娘というアビー・コーニッシュ演じるクリスティやマックスが小さかった頃からヘンリーと働いていて、マックスからブドウ畑を守ろうとするフランシス・デュフロにその妻の陽気でグラマラスなリュデュヴィーヌに、親友の弁護士チャーリーに部下のジェマなど登場人物も大変多彩で楽しかったです。

少年時代のマックスを今超売れっ子のフレディ・ハイモアが演じています、フランシスやヘンリーの娘のクリスティや公証人のオーゼらに“金の亡者”と罵られながらも売却しようと独りあがくマックス、なんとかそれを阻止しようと頑張るフランシスにクリスティにファニー。

ウォルターに『亡くなったおじ様を愛していたのならなぜ長い事話さなかったの』とジェマに訊かせて『多分僕が薄情者になったせいだ』と答えさせたり、ジェマが用意したチビ車や途中で会ったフランスの自転車ツーリング軍団に『ランス・アームストロング』と叫んだマックスも良かった、弁護士チャーリーに物件の写真を撮れと言われプールに誤って落ちてファニーに水攻めにされて古いプールであがくマックスも最高。

ファニーと一夜を共にしますがファニーに『あなたと寝たのはあなたがここを売れば二度と戻らないから』と言われます、『ここは僕の人生に向かない』と言うウォルターに『違う、あなたの人生がここに向かないのよね』と答えるファニー。

思っていたより素晴らしいラブ・ストーリーで僕はDVDを買おうと思いました、かなり満足しましたしラストもありがちですがドリ・スコが面白く作り上げていました、強くお勧めします。