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「ブレイブ ワン」●をお勧めします。

これ、メチャクチャ面白かったです。

画像:braveone.jpg説明
最愛の恋人を暴漢に殺されたのが事の始まりとはいえ、一市民が正義の名のもとに制裁を下すことは許されるのか? と、チャールズ・ブロンソンの往年の主演作「狼よさらば」の流れを受け継ぐ私刑容認的内容に、一躍物議を醸した問題作がこの『ブレイブ ワン』です。
それはともかく、絶望の底に沈む被害者から復讐の天使へと生まれ変わっていくヒロインの振れ幅の大きい心情を、リアルかつ説得力豊かに演じてのけるのは、さすがオスカー2タイムチャンピオンの、ジョディ・フォスターといった感じでした。共演にテレンス・ハワードやメアリー・スティーンバージェン、ナヴィーン・アンドリュースなどで監督は、「クライング・ゲーム」「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」「プルートで朝食を」のニール・ジョーダンです。


 NYのラジオ番組の人気DJ、エリカ(ジョディ・フォスター)は、ある晩、挙式間近の婚約者デヴィッド(ナヴィーン・アンドリュース)と公園を散歩中、3人組の暴漢に襲われ、デヴィッドは死亡、彼女自身も瀕死の重傷を負う。絶望の底に沈んだエリカは、ふと衝動に駆られて1丁の銃を手に入れるが、そんなある日、コンビニで折悪しく強盗現場に遭遇。再び命の危険に曝された彼女は、とっさに相手を撃ち殺してしまう。それ以来、彼女の中でもう1人の新たな自分が目覚めるようになり…。



自ら悪を裁くもうひとりの自分に目覚めた女性をジョディ・フォスター主演で放つアクション・サスペンスです、最愛の恋人を殺されたヒロインが一挺の拳銃を手にしたのを機に処刑人のように悪人たちを倒しながら、葛藤に揺れる姿とその顛末を描いていました。
監督は「クライング・ゲーム」「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のニール・ジョーダンですが久しぶりにいい仕事しました、共演にテレンス・ハワードやメアリー・スティーンバージェン(最近はバーゲンて言わなくなりましたね)に、少しですがナヴィーン・アンドリュースなども出ていました。

ニューヨークでラジオ番組のパーソナリティを務めるジョディ・フォスター演じるエリカは、婚約者ナヴィーン・アンドリュース演じるデイビッドを3人組の暴漢に襲われ殺されてしまいます。
幸せの絶頂から絶望の淵へ突き落とされたエリカはいい加減な警察に代わって自分で我が身を守るしかないと、一挺の拳銃を手に入れ偶然入ったコンビニの中で銃殺現場に遭遇し自分も命を狙われたエリカはとっさに引き金を引くのでした。
その瞬間彼女の中で何かが目覚めやがて深夜の地下鉄では恐喝してきた2人の悪党を躊躇なく撃ち殺します、テレンス・ハワード演じるマーサー刑事は何かをエリカに感じ取りますが・・・。

いやぁこの映画、緊迫感と緊張感に溢れた名作でしたね、『ロング・エンゲージメント』でハリウッドが絶対にオファーしないような役で登場し魅せてくれたジョディ・フォスターは、今更ながらに『ジョディ・フォスターという女優はスゴイ女優さんだなぁー』と思い知らされた作品でもありましたね。

オープニングからドンドンとストーリーが展開してグイグイ物語に引き込まれて行きます、「ダウンタウン物語」「タクシードライバー」から30年以上経った今でも一線で活躍出来ている理由が、分かるような気がしたのがこの「ブレイブ  ワン」という作品でした。

今までもショーン・パトリック・フラナリーの“処刑人”とか“必殺仕事人”、”ブラック・エンジェルズ”など映画やテレビやマンガで“悪人退治”の番組は見てきましたが、この『ブレイブ ワン』ほど登場人物の悲しみや痛みを肌で感じることはありませんでしたね。

今回の主人公のエリカは婚約者と散歩に出掛けて暴漢に襲われ(本当見てるだけで痛そうでした)恋人は死亡、自分も3週間意識不明の重傷を負い警察の怠慢を見て不安になったエリカは不法に拳銃を手に、それを撃った途端別の人格が目覚めてしまい悪に向かって毅然とした行動に出るという事をアメリカ人は“正当”に受け止めるでしょう。

しかし“右の頬を打たれたら左の頬を”という宗教の国が拳銃を扱っているのも事実、そしてそれらの事件を捜査するNY市警の刑事のテレンス・ハワードの好演によって納得のいくストーリーとなっていました、テレンス・ハワードは最近オスカーにノミネートされまくっているのも分かりましたね。

ラジオのパーソナリティをつとめるエリカが事件の前と後で声の出し方・話し方の違いを見抜いたり、ジョディ・フォスターに負けない細かい演技を見せていて近いうちテレンス・ハワードはオスカー穫りますね。

大満足の作品でした、お勧めします。