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「ラストキング・オブ・スコットランド」をお勧めします。

フォレスト・ウィテカーにジェームズ・マカヴォイ、迫力ありました。

画像:lastkingofscotland.jpg説明
1971〜79年、ウガンダに君臨し自身を守るため国民を30万人以上も虐殺したといわれるイディ・アミン。本作は原作小説同様フィクションながら、アミンの周囲にいた欧米人たちもモデルにし、独裁者が引き起こす混乱をサスペンスフルかつリアル(ウガンダ・ロケも敢行)に描写していました。
フォレスト・ウィティカーはカリスマ的だったという、アミン大統領をエネルギッシュに熱演し、アカデミー最優秀主演男優賞をはじめ各賞で主演男優賞に輝きました。「ナルニア国物語」シリーズ第1作や「ペネロピ」と注目作が続く、若手男優ジェームズ・マカヴォイも青年役を巧演。他にも「X-ファイル」のジリアン・アンダーソンに、「ファンタスティック・フォー」のケリー・ワシントンなど。
監督は「ブラック・セプテンバー 五輪テロの真実」「運命を分けたザイル」の、ケヴィン・マクドナルドです。


 1970年、スコットランドで医師になった青年ギャリガン(ジェームズ・マカヴォイ)は、冒険でもするかのようにウガンダの小村の診療所で働こうと決心。彼の到着後の翌年、同国ではクーデターが起き、英植民地軍出身のアミン(フォレスト・ウィティカー)が新大統領になる。アミンは偶然知り合ったギャリガンを気に入り、主治医に抜擢。やがて自分が政敵に暗殺されるのを警戒したアミンは、部下たちに命じて大量虐殺を開始。ある事件を機にギャリガンは自分も殺されないか恐れ始めるが……。


1970年代にアフリカのウガンダの独裁者として君臨したイディ・アミン大統領、国民虐殺などの非道な残虐行為とその異様な人間性に、彼の側近となった英国のスコットランド人青年の目を通して迫ります、フィクションらしいですが”セミ・ドキュメンタリー”を見ているようでした。
フォレスト・ウィティカーが“人喰いアミン大統領”を演じて、アフリカ系アメリカ人として3人目のアカデミー最優秀主演男優賞を獲得しましたね、ジェームス・マカヴォイも英国のスコットランド人青年のニコラス・ギャリガンを熱演していました。
アミン大統領は大虐殺をしたりとか“人を食べる”とか言われてましたよね、『人喰いアミン』なんてホラー映画の題材にもなりましたが本当はどうなのか気になっていました。
ニコラスは家族の願い通りに医者の試験に合格しますがプライドの高い医者の父親に嫌気がさして、スコットランドからたまたま行くことになったウガンダへと移住して医者として独立したいと思いました、そこで軍事クーデターがあって人民の味方のアミン将軍が大統領になります。偶然アミン大統領のケガの手当てをしたニコラスはアミンに気に入られて、アミン大統領の主治医として大統領の側近としてなるはめに、しかしニコラスはアミン大統領の本性を理解して行くにつれて彼のことが恐ろしくなり、国を離れようとしますがパスポートは没収されて追い詰められていきます・・・。
魅力的で演説が上手くて国民の志気を高めるのに長けている所は、アドルフ・ヒトラーに似て通じるモノを感じましたね、誰も心から信じらんないのも独裁者の常なのかもしれませんね、彼は在職中に30万人のウガンダ人を殺害したそうです。
アミン大統領役のフォレスト・ウィテカーの圧倒的な迫力は見事でアカデミー賞に恥じないモノでした、魅力的で人間味溢れる大統領ですが本性は恐ろしいアミン大統領役を熱演していました、ニコラス役のジェームス・マカヴォイもとても素晴らしかったです、彼の熱演にもアミン大統領と同等の評価を与えるべきでしょう。
診療所の先輩医師の妻のサラ役に『Xファイル シリーズ』の、ジリアン・アンダーソンが当たっていましたが何時もとは少し感じが違って素敵でした、アミン大統領の第3夫人のケイ役にケリー・ワシントンが当たっていましたが、彼女もニコラスにも愛されるキュートな役を好演していました。
前大統領主治医の仲間のジュンジュ医師の『ウガンダの実情を世界に』と言って、命をかけてニコラスを助けますがいったい彼はどうなるのでしょうか?
アミンの裏切ったケイに対するラストの仕打ちは一見の価値はあります、安物のホラー映画よりもよっぽど怖ろしかったです、アミン大統領の恐ろしさと共に何故『スコットランドの最後の王』という題名なのかも分かります、単なる面白みに欠けた伝記映画ではありませんでした、お勧めします。