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「ワールド・トレード・センター」をお勧めします。

9.11の港湾警察官の、実話を映画化した作品です。

画像:wts01.jpg説明
「プラトーン」「7月4日に生まれて」等で、アメリカ現代史のさまざまな汚点・問題点を鋭く糾弾しつつ、彼なりの愛国精神を貫いてきたオリバー・ストーン監督が、本作ではいつもの告発調を抑えて“9.11”の未曾有の惨事下で起きた実話を映画化したものです。
事件当日、人命救助のため世界貿易センターに危険覚悟で飛び込み、ビル崩落という絶体絶命の危機を乗り越えて奇跡の生還を遂げた無名の英雄たちを、主人公に心に迫る感動ドラマに仕立て上げました。
主演は「ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記」も好調のニコラス・ケイジ、共演に「コヨーテ・アグリー」のマリア・ベロにマギー・ギレンホール、マイケル・ペーニャにスティーヴン・ドーフなどです。


 2001年9月11日朝。マンハッタンの上空を横切った旅客機が、NYのシンボルともいえる世界貿易センターのツインタワーに相次いで突っ込むという衝撃的事件が発生。緊急招集がかけられた港湾警察官のベテラン巡査部長マクローリン(ニコラス・ケイジ)は、同僚のヒメノ(マイケル・ペーニャ)らと共に現場に急行。あまりの惨状に呆然となりながらも、彼らは早速、救助チームを結成すると、ビル内部の遭難者の救助に取りかかる。ところがそれから間もなく、ビル全体が大音響と共に崩れ落ちて、マクローリンたちは瓦礫の山の中に生き埋めとなってしまい…。


9.11同時多発テロで世界貿易センターに閉じ込められた、港湾警官2人が奇跡の生還を果たした実話をモデルに映画化したものです。
『プラトーン』『エニイ・ギブン・サンデー』などの、アメリカの現代史を描くことには天才的な能力を発揮する鬼才、オリバー・ストーンがニコラス・ケイジと組んで、徹底したリアリズムで描写した話題作です。
オリバー・ストーンは鬼才と呼ばれていますが素行はとんでもなく悪いですよね、特にお酒が入った時の彼は度々警察のご厄介になります、オリバー・ストーンだから許されているトコもあるんでしょうが。
『9.11』以降沢山作られたあの日の1日を記録した映画の一つですが、ドキュメンタリー的な映像が印象的な映画でした、オリバー・ストーンが徹底的にリアリズムを追求した作品との事でしたが、その通りの映画に仕上がっていたと思います。
この手の映画は得てして前置きが長くなってしまいなかなか本題に入らなかったりするのですが、この『ワールド・トレードセンター』はビルに飛行機が突っ込んだ所からはじまるので、なかなか見やすくて良かっと思います、でも前置きが短すぎてもニコラスたちに感情移入出来ないというところはありましたかね。
エレベーター・シャフトでたった2人生き埋めになってしまったマクローリーとヒメノも大変だったと思いますが、彼らの妻のマリア・ベロ演じるドナとマギー・ギレンホール演じるアリソンが良かったです、家族の心の葛藤や生き埋めのマクローリーとヒメノの会話などを丁寧に描いている印象を受けました。
特にウィルの妻アリソン役のマギー・ギレンホールと、ジョンの妻ドナ役のマリア・ベロはマクローリーやヒメノよりも良かったです、
ラスト近くに『ヒメノとマクローリーは救出だが、あと14名が行方不明だ』と、捜索隊のやつがいうんですが聞かれた方は『どうしたら?何千という人が消えちまった』と答えます、それがこの映画のテーマでもあるんだろうけどあの日こういう目に遭った人々は沢山いるんですね。
“9.11”で英雄的な活躍を繰り広げた名も無き人達に捧げられたレクイエムとしては、「炎のメモリアル」が一番素晴らしいと思っているのですが、この「ワールド・トレード・センター」もナカナカ良かったです、お勧めします。