 | 1999年に全米を震撼させた、コロンバイン高校銃乱射事件を背景にした実録ドラマです。 生徒が自分の学校で銃を乱射し、13名もの死者を出したというショッキングな事件ですが、このドラマではこの事件を直接扱うのではなく、巻き込まれてしまった家族の姿を描いています。 病魔に倒れたシングルマザーのヒロインが、子供たちや恋人の支えで生きる希望を取り戻した矢先、娘の通う学校で事件が起こり…。このお話だけで十分映画になりますが、激動の生活をやっと終えて光がこれからさしてくるのに・・・・・、といった家族に忌まわしい悲劇が降りかかるなんて・・・・。銃の恐さとともに、運命のはかなさをも感じた作品でした。 「愛と青春の旅だち」や「ブラック・ウィドー」のデブラ・ウィンガーが、優しくて肥強い母親役を熱演しています。監督・脚本は、俳優でデブラの夫のアーリス・ハワードがあたっています。 ささやかな幸せを唐突に奪った、無差別発砲事件への怒りと無念が浮き彫りになるテレビ映画でした。
4人の子供たちを女手一つで育てるシングルマザーのドーン・アンナ(デブラ・ウィンガー)。彼女は苦しい家計を支えるため教師の職に復帰するが、仕事の忙しさで家庭内のことがおろそかになってしまう。母の苦労する姿を見て、子供たちは分担して家事を手伝い、少しでも彼女の負担を減らそうとする。やがてドーンは、コーチを務めるバレー部での仕事を通じて、中年男性のブリンク(アレックス・ヴァン)と知り合い、彼の誠実さに惹かれてゆく。子供たちも母の新たな恋を祝福し、一家は幸せに包まれていた。そんな矢先、ドーンは授業中に激しいめまいで倒れてしまう。彼女はいつしか脳の難病に冒されていた…。
"コロンバイン高校銃乱射事件"については、何度も映画にされたりしているので知っていましたが、こんな家族も犠牲になっていたんだなぁと思うと、なんだかやりきれない気持ちになってきました。 デブラ・ウィンガーといえば映画「 デブラ・ウィンガーを探して 」からも分かる通り、ケガからの復帰や結婚に離婚に再婚、そして再び母となってからメディアに復帰、このくらい演技力があって美しければ、そんな芸当も可能だと思わされますが、本当に現在も優れた評価を受けている女優さんですよね。実際に女優さん達が沢山出てきて、色々不満を言ったり議論したリしています、面白いから皆さんも是非「 デブラ・ウィンガーを探して 」をご覧になってみてください。 話をこの作品に戻しますが、このアンナの家族と「コロンバイン高校銃乱射事件」が結びつくのは最後の15分ぐらいですかね、僕も副題の「〜コロンバイン高校事件を乗り越えて〜」とあるのに、乗り越えていなくてこっちも後味が悪いと言っているレビューもありました。 僕も「乗り越える」までは行っていないだろうとも思いましたが、アンナは事件以降”銃規制”の活動で各学校を回っているそうです、”乗り越えている最中”のようですね。 先日も学校で「銃乱射事件」がありましたね、銃規制はやはりナカナカ進みませんね。 こんな困難を乗り越えた家族にも、銃の恐怖は残酷なまでに襲ってきます、銃の恐ろしさが分かる作品でもありました、お勧めします。
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