廃棄物発電所を大型化・高効率化したら…

下に処理施設の規模と発電効率の関係を示したグラフを紹介します。 規模が大きい方が、ごみのエネルギーを発電によって電気エネルギーに変換できる割合が増加することが分かります。 ごみ処理施設の発電効率実績と試算結果 (公共投資ジャーナル社/環境施設 130 P.24より) 次にごみ処理場の規模とごみ処理トンあたりの維持コストの関係をグラフ化しました。 ごみ処理場が規模が小さいからと言って、規模に応じて必要機器は減りませんし、施設を維持するために、必要な運転人さんの人数は減りません。 逆にごみ処理場の規模が大きいからと言って、必要経費はそれに比例して増加しません。 よって、ごみ1トンを処理するのに必要な施設の経費は、施設が大きいほど低下してきます。 ごみ処理場の維持コスト /(公財)廃棄物・3R研究財団/施設台帳よりデータを抜粋 ただし、ごみは施設の維持費だけではなく、収集費が発生します。 つまり処理場の規模を大きくするために統合を進めると、家庭から処理場までが非常に遠くなり、ごみ収集車の燃料代が増加してきます。 なので、ある程度適当な距離内にとどめる必要があります。 都会においては、隣接する施設を統合して大型化を進められますが、地方においてはどうしても小型の処理場が必要になると考えられます。 その他、ごみの中継基地施設や、川崎市のように鉄道を利用したごみ輸送方法、豊島・直島の不法投棄ごみではフェリーを利用したごみ輸送を実施している例もあり、 事情に応じた選択肢の検討も有効と思います。